この記事を読んでいるあなたは、
- オプション戦略ってどう使えばいいの?
- 初心者でも安心して使えるオプション戦略は?
- カバードコールってどうやるの?
上記のように考えているかもしれません。
オプション戦略については、専門書やwebサイトで紹介されていますが、カバードコール、ストラドル、バタフライなど、様々な戦略が羅列されるだけの解説が多く、初心者が使いこなすにはハードルが高すぎます。
ここでは、プロの視点から、レベルに合ったオプション戦略を紹介していきます。
まず最初は、「初心者でも収益を上げられるオプション戦略」としてカバード・コール戦略を実践的に紹介します。
この基礎知識さえあれば、初心者でもオプション戦略を使って収益をあげることは可能です。
ハイリスクなオプション戦略に手を出す前に、まずは、証券会社も推奨する基本戦略を学んでおきましょう。
カバードコール戦略とは?
オプション取引に入門したばかりの初心者に向けて、IB証券などの証券会社で一番最初に推奨されるのが、カバード・コール戦略です。
カバード・コール戦略とは、原資産を保有しつつ、コールオプションを売る戦略のことです。
保有する原資産について、コールの権利行使価格以上の値上がり益を放棄する代わりに、プレミアムを確実に得ることができます。
カバードコール戦略の具体例
具体的なカバードコール戦略の実践方法を、moomoo証券アプリを使って、NVDA株を例に、学んでみましょう。
moomoo証券アプリでは、無料で、日本株や米国株のオプション価格を確認することができるのでオススメです。
早速、NVDA株のコールオプションの板を見てみましょう。
2024年11月24日現在のNVDA株、現物の価格は、画面を横切る白色の基準線に表示されているとおり、1株141.95ドルです。
この金額で、NVDA株を100株購入したとしましょう。
カバードコール戦略を取るためには、原株に対応する枚数のコールオプションを売ります。
オプション1枚は、原株100株に対応しているため、売る枚数は1枚です。
早速、11月29日満期、権利行使価格143ドルのコール・オプションを1枚売ります。
いくらで約定するか、板読みの練習を兼ねて、確認してみましょう。
権利行使価格は、一番左の列に表示されており、買い気配は、その隣の列に表示されています。
権利行使価格143ドルのコール、見つかりましたね。
このコールを1枚売って、2.22ドルのプレミアムが獲得できます。
これで、カバードコール戦略は完成です。
思ったよりも、簡単ですね!
では、カバードコール戦略を取った後、満期での損益はどうなるでしょうか?
アプリの損益分析機能を使って確認してみます。
まず、原資産であるNVDA株が143ドル以上になった場合を考えます。
損益は、平行線となっています。
つまり、+2.22ドルで固定されます。
この場合、143ドルを超えた分だけ原資産が出す利益は、コールオプションが権利行使された際に生じる損失と相殺されるからです。
次に、原資産が143ドル未満となった場合の損益を考えます。
カバードコール戦略を取らずに株だけ持っていた場合に比べて、2.22ドル分だけ増加しています。
この場合、コールオプションが行使されることはないので、プレミアム分だけ、利益が得られるからです。
カバードコール戦略が、権利行使価格以上の値上がり益を放棄する代わりに、プレミアムを確実に得る戦略だということがお分かり頂けたかと思います。
早速、挑戦してみてはいかがでしょうか。