この記事を読んでいるあなたは
- カバードコールってどう使えばいいの?
- 塩漬株を救出なんてできるの?
このように考えているかもしれません。
この記事では、塩漬株にカバードコールを組み合わせて、一発逆転ができる実例を紹介していきます。
ぜひ、最後までお読みください。
塩漬株とカバードコール
株式投資経験者なら、塩漬け株が1銘柄か2銘柄、ご自身のポートフォリオに潜んでいるかもしれません。
頭の中では「損切しなきゃ」と思いつつ、「もうそろそろ底を打って反転するかもしれない」と根拠のない期待感を抱いたがために損失が拡大し、売れなくなってしまう。
そんな経験が誰しもあるかと思います。
そんな塩漬け株を救出する劇的な手法が、カバードコールです。
カバードコールとは、株を保有しながら、現在の株価よりも高い権利行使価格のコールを売る手法です。
株価が権利行使価格を超えて上昇した場合は、コールが行使されるので、権利行使価格で売却することになります。
一方、権利行使価格を超えなかった場合は、コールは放棄されます。
いずれの場合も、コールを売ったプレミアムを獲得することができます。
プレミアムを得ながら、権利行使価格=ターゲットでの株式売却を目指すので、ターゲットセルとも言われます。
この手法を活用すれば、塩漬け株を単に指をくわえて待っている状況から解放され、塩漬け株から利益を生み出すことができるのです。
それでは、早速、救出劇の実例を見ることにしましょう!
塩漬け株の救出
かぶオプが盛んに取引されている銘柄の中に、「NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(1321)」、略称「NF・日経225 ETF」があります。
植田ショックとも言われた2024年7月~8月暴落は記憶に新しいかと思います。
その直前、7月11日高値でこのETFを購入し、暴落して塩漬けになった後、カバードコールを活用した結果、どのようになったか、検証していきましょう。
次のチャートをご覧ください。
7月11日時点での購入額は43710円。
後から振り返れば、目も当てられない、文字通りの天井です。
その後、価格は8月に31750円まで急落し、
年末には41950円に回復したのもつかの間、2025年初から下がり始め、
再度トランプショックで32110円にまで急落します。
現在値(2025年5月30日)は39740円まで回復しています。
ここで使うカバードコールの手法を検討してみましょう。
塩漬け株を救出するのですから、購入価格付近をターゲットに売り抜けたいです。
ですから、毎月、翌月に最終取引日を迎えるコールで、可能な限り購入価格に近い金額のコールを売っていく、という手法を取ります。
塩漬けになってしまった8月から、9月限のコールを売り始めます。
その後は、9月に10月限のコールを売り・・・というように、権利行使されるまで順次繰り返していきます。
さて、結果はどのようになったでしょうか。
次の表をご覧ください。
限月 | 権利行使価格(円) | プレミアム(円) | 最終日の結果 |
9 | 42000 | 15 | 権利放棄 |
10 | 42000 | 180 | 権利放棄 |
11 | 42500 | 533 | 権利放棄 |
12 | 43000 | 283 | 権利放棄 |
1 | 42500 | 213 | 権利放棄 |
2 | 43000 | 77 | 権利放棄 |
3 | 44000 | 22 | 権利放棄 |
4 | 41500 | 131 | 権利放棄 |
5 | 42500 | 26 | 権利放棄 |
6 | 43000 | 12 | ? |
令和7年5月30日現在まで、購入価格付近のコールを売り続け、一度も権利行使されることはありませんでした。
※ちなみに、株が急落したため、購入価格ちょうどのコールは出来高が少なく、少し低い権利行使価格のコールしか、売ることができませんでした。
こういうことがあるので、注意が必要です。
結果として、プレミアムを合計1492円受け取ることができました。
令和7年5月30日現在の株価は39740円ですので、損失は、▲3970円です。
しかし、プレミアム分が収益になるので、損失は▲2478円にとどまっています。
カバードコールを行わずに、放置していた場合と比べ、損失が約62%に減少、つまり、38%分の損失をカバーできたことになります。
カバードコールを知らなかった人にとっては衝撃的な結果だと思われます。
さらに、6月の権利行使日に、株価が権利行使価格43000円にまで回復したとしましょう。
コールが権利行使され、株は43000円で手放すことになります。
カバードコールを活用しなかった場合、損失は▲710円ですが、
活用した場合、なんと、損失ではなく利益が1399円も残ることとなります。
前年7月に株を43710円で購入し、翌年6月に1399円の利益が得られたことになるので、11月間の収益率は、3.2%となります。
塩漬株にしては、極めて上出来の収益率といえるのではないでしょうか。
カバードコールが優れている理由
さて、単純に株を持ったまま放置しているのと比べ、カバードコールの手法はどのような点ですぐれているのでしょうか?
このカバードコールを用いた塩漬け株の救出劇は、金利の受け取りに似ています。
毎月株を持ったままコールを売ることで、あたかも株から金利を受け取るかのような効果が得られるのです。
毎月の収入は少ないですが、コツコツ積み上げれば大きな利益となり、
塩漬株のトータル損益をプラスに転じることすら可能となるのです。
つまり、ただ株価を眺めてお祈りする場合と比べ、
時間の経過を味方につけて、プレミアムを得ることができる点で、この手法は優れていると言えるのです。
まとめ
ぜひ、皆様も、時間の経過を味方につけて塩漬け株を救出するカバードコールの手法に挑戦してみてください!
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