この記事を読んでいるあなたは、
- オプション取引って何?
- オプション取引のメリット・デメリットは?
- どの証券会社で取引できるの?
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに向けて「オプション取引とは何か、オプション取引のメリット・デメリット、取り扱い証券会社」などをわかりやすく解説したいと思います。
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オプション取引とは
オプション取引とは、「①あらかじめ定められた期日(満期日)までに ②ある商品(原資産)を ③あらかじめ決められた価格(権利行使価格)で ④売買できる権利」を売買することをいいます。
これだと難しいのでわかりやすく具体的な例で考えてみましょう。
【トヨタ株のオプション取引】※現在の株価6000円
「①3か月後までに ②トヨタ株を ③5000円で ④買うことができる権利(500円) 」を買った場合。
- 【ケース1】3か月後、トヨタ株の株価が7000円に上昇。
この場合、7000円のトヨタ株を5000円で買うことができます。つまり、安く買うことができました。
この権利は500円で買っているため、今の株価7000円-(5000円+500円)=1500円 となり1500円の利益がでます。
- 【ケース2】3か月後、トヨタ株の株価が4000円に下落。
この場合、4000円のトヨタ株を5000円で買う権利を持っていますが、5000円で買っても損になるだけです。
そのため、このような場合は買う権利を放棄することができます。買う権利を放棄すれば権利の価値500円だけが損失となります。
オプション取引の基礎用語
前述のトヨタの例ように「買うことができる権利」のことをコール・オプションと言い、反対に「売ることができる権利」のことをプット・オプションと言います。
そして、この権利の価値のことをオプション・プレミアムと言います。
今回の例では、3か月後の期日(満期日)売買できるオプションを取り上げました。
このように満期日のみに権利行使できるオプションのことをヨーロピアンタイプ、満期日までであればいつでも権利行使できるオプションのことをアメリカンタイプと言います。
日本では満期日にのみ権利行使ができるヨーロピアン・タイプが主流です。
【絶対に覚えておくべき基礎用語】
原資産 | オプション取引の対象となる金融書品のこと(トヨタ株のオプションの場合、原資産はトヨタ株そのもの) |
---|---|
権利行使価格 | あらかじめ決められた特定の価格 |
オプションプレミアム | 権利を買うときに権利の売り手に支払う保険料のようなもの |
コールオプション | 買うことができる権利 |
プットオプション | 売ることができる権利 |
【原資産価格と権利行使価格の関係】
アウト・オブ・ザ・マネー | 権利行使したときに得られる金額がプラスの状態(利益の発生)。 |
---|---|
アット・ザ・マネー | 原資産価格と権利行使価格が等しい状態(利益も損失も発生しない)。 |
イン・ザ・マネー | 権利行使をしても何も手に入らない状態(損失の発生)。 |
オプション取引の仕組み
前章でも説明したように、オプション取引にはコール・オプション(買う権利)とプットオプション(売る権利)があります。
コール・オプションもプット・オプションもそれぞれ売買することができます。
そのため、オプション取引は、以下の4つに分けることができます。
・プットオプションを買う
・コールオプションを売る
・プットオプションを売る
オプションの買い手
オプションの買い手は、オプションの買い取り権利を取得するために「プレミアム」と呼ばれる料金を売り手に支払います。
コールオプション(買い権利)またはプットオプション(売り権利)を購入し、満期日に、原資産の価格がオプションの権利行使価格に達している場合、買い手はその権利を行使することができます。
コールオプションの買い
相場が上昇すると予想する場合に利用。
- 相場が上昇すれば上昇するほど、利益は増えていきます。
- 相場が下落した場合の損失は支払ったプレミアムに限定。
プットオプションの買い
相場が下落すると予想する場合に利用。
- 相場が下落すれば下落するほど、利益は増えていきます。
- 相場が上昇した場合の損失は支払ったプレミアムに限定。
オプションの売り手
相場が少し下落すると予想する場合に利用。
※大きく下落すると予想するのであればプットの買いを利用しましょう。
- 利益は受け取ったプレミアムに限定されます。
- 相場が上昇すれば損失は無限に拡大します。
プットオプションの売り
相場が少し上昇すると予想する場合に利用。
※大きく上昇すると予想するのであればコールの買いを利用しましょう。
- 利益は受け取ったプレミアムに限定されます。
- 相場が下落すれば損失は無限に拡大します。
オプションの価値
オプションの価値は、本質的価値と時間的価値から成り立っています。
オプションの価値=本質的価値+時間的価値
本質的価値とは、オプションが実際に持っている価値のことです。例えば、株価が17,000円のとき、権利行使価格が15,000円のコールオプションには2,000円の本質的価値があります。この時のプレミアムが2,200円である場合、本質的価値とプレミアムの差額の200円が時間的価値となります。
2,200円(オプションの価値)=2,000円(本質的価値)+200円(時間的価値)
この時間的価値とは、将来の株価変動に対する期待です。
イン・ザ・マネーになればなるほどオプションの本質的価値の割合が増えるた時間的価値は低くなります。
反対にアウト・オプ・ザ・マネーになるとオプションの本質的価値はなくなり、時間的価値のみとなります。
【用語解説】
アウト・オブ・ザ・マネー | 権利行使したときに得られる金額がプラスの状態(利益の発生)。 |
---|---|
アット・ザ・マネー | 原資産価格と権利行使価格が等しい状態(利益も損失も発生しない)。 |
イン・ザ・マネー | 権利行使をしても何も手に入らない状態(損失の発生)。 |
「残存日数」と時間的価値の関係
オプションの満期日まで(残存日数)が長ければ長いほど、時間的価値は高くなります。
残存日数が3日しかない銘柄と残存日数が30日ある銘柄では、明らかに後者の方が価格変動が期待できます。つまり、残存日数が長いものには”変動期待”が込められているため、時間的価値が高まるのです。
「ボラティリティ」と時間的価値の関係
ボラティリティが高ければ高いほど時間的価値は高くなります。
上下100円の変動しか期待できない銘柄と上下1000円の変動が期待できる銘柄では、後者の方が価格変動が期待できるため時間的価値は高くなります。
オプション取引の分類
オプション取引には様々な種類がありますが、取引方法や権利行使のタイミング、決済方法によって分類することができます。
権利行使のタイミングによる分類
アメリカン・タイプ | 満期日までいつでも権利行使が可能 |
---|---|
ヨーロピアン・タイプ | 満期日にのみ権利行使が可能 |
バーミューダ・タイプ | 満期が複数設定され、いずれかの満期で権利行使が可能(ヨーロッパとアメリカの間にバミューダ諸島があることが由来) |
日本では満期日にのみ権利行使ができるヨーロピアン・タイプが主流です。
取引方法による分類
プレーン・オプション | 通常のオプション取引を行うための普通のオプション |
---|---|
エキゾチック・オプション | 特別な条件を付いたオプション ※バイナリーオプションもエキゾチック・オプションの一種 |
原資産による分類
原資産とは、オプション取引の対象となる金融商品のことで、様々な原資産があります。
オプション取引の対象となる原資産としては「通貨・株式・株式指数・金利・商品(コモディティ)」などがあります。大体の金融商品に対してオプションが存在します。
日本では「日経225」がオプションの原資産としてメジャーです。
決済方法による分類
現物決済 | 権利行使をするき実際に原資産の受け渡しを行う(現物で決済する)。 |
---|---|
差金決済 | 権利行使をするときに原資産の時価と権利行使価格の差額の受け渡しを行う(差金で決済する)。 |
先物取引との違い
先物取引とオプション取引は、将来の売買に関する取引という点でよく似ています。
しかし、先物取引は将来売買することを「約束」する取引であるのに対して、オプション取引は将来売買できる「権利を売買」する取引です。
先物取引は、買い手にも売り手にも将来売買する義務が発生します。
しかし、オプション取引では売り手には義務が発生しますが、買い手には権利が発生しません。
つまり、オプション取引の場合の買い手が持っているのは「権利」なので、権利を行使することも権利を放棄することもできるという選択肢(オプション)があるわけです。これがオプション取引と呼ばれる所以です。
〈例〉1年後にダイヤモンド(現在100万円)の価値が上がっていると予想。
〈例〉1年後ダイヤモンドの価格は80万円に下落
このように先物取引であれば大きな損失が発生してしまう場面で、オプション取引(買い)では少額の損失にとどめることができます。
つまり、損失を限定した取引を行いたいのであればオプション取引の方がおすすめということになります。
オプション取引の特徴・メリット
オプション取引のメリットはかなり多いです。
・買い手は利益無限大
・売り手はオプションを受け取れる
・下落リスクをヘッジできる
・高いレバレッジ効果
・暴落時にも利益を上げることができる
などなどオプションの組み合わせ次第で様々な戦略を作り出すことができメリットも非常に多いです。
ここでは、特に重要なオプション取引の特徴とメリットをわかりやすく4つご紹介します。
買い手は「損失限定」で「利益無限大」
株価が上昇すると見込んでコールを買い、予想が外れた場合でも損失は支払ったプレミアムの額に限定できます。この図の場合、損失はプレミアムの50円に限定されます。
また、実際に株価が上昇した場合の利益は理論上無限大です。
つまり、オプションの買いでは、損失を限定しつつ利益を最大化する取引ができます。
買い手は「高いレバレッジ」をかけることができる
オプションの買い手はプレミアムの金額だけで取引でき、売り手は証拠金だけで取引を行うことができます。
現物であれば大金が必要な取引でも、オプション取引であれば買い手はプレミアムの金額だけで現物と同様の取引ができるので、現物株投資よりも少額での投資可能です。
例えば、1株5000円のトヨタ株で取引する場合
現物株 | オプション取引 |
---|---|
トヨタの株価:5,000円 | トヨタのプレミアム:500円 |
5,000円×100株=50万円 | 500円×1単位(100株)=5万円 |
この場合、100株のポジション費用は、現物株の場合50万円ですが、オプション取引の場合は5万円で済み、10倍のレバレッジが効いた取引ができていることになります。
オプションプレミアムが安い権利行使価格を選べば、さらにレバレッジ効かせて取引も可能です。
売り手は「プレミアム」を受け取ることができる
オプションの売り手は、買い手に、コールオプションまたはプットオプションを譲渡する対価として「プレミアム」を受け取ることができます。
権利行使価格にもよりますが、ほとんどの場合で売り手はプレミアムを受け取ることができます。
しかし、原資産の価格が権利行使価格に達している場合、売り手は買い手の権利行使に応じる義務を負います。
損失は無限大に拡大する可能性があり、プレミアムで利益を積み上げたとしても損失が拡大すれば利益が吹っ飛んでしまうリスクを孕んでいる点に注意が必要です。
豊富な戦略を作ることができる
オプション取引は、「コールの買い、コールの売り、プットの買い、プットの売り」の4つで構成されています。
この4つを上手く組み合わせることで様々な戦略を作り出せます。
例えば、権利行使価格が同じコールの買いとプットの買いを組み合わせれば、ロング・ストラドルという戦略を作ることができます。
このロング・ストラドルは相場が大きく上昇又は大きく下落すると利益が出る仕組みのオプション戦略です。
逆に相場の変動が小さいときには損失が発生してしまう仕組みになっていますが、”買い”同士を組み合わせた戦略であるため、損失は限定されます。
ロング・ストラドルの他にも
バーティカル・ベア・スプレッド
ロング・ストラングル
カバード・コール
プロテクト・プット
合成ポジション
などなど様々な取引戦略を作り出すことができます。
オプション取引の注意点・デメリット
買い手のデメリット
オプションの買い手は、最初にプレミアムを支払うため、損益分岐点がプレミアムの分不利になります。
損失額が確定していてリスク管理がしやすい反面この点がデメリットとなります。
また、満期日が設定されているため、満期日までに予想通りの変動がなければ損失になってしまいます。
現物株であれば”塩漬け”ができますが、オプション取引では満期日があるため塩漬けはできません。
売り手のデメリット
オプションの売り手は、買い手に権利が行使されるとそれ必ず応じなければならないため、理論上無制限に損失を被る可能性があります。
プレミアムで利益を積み上げたとしても損失が拡大すれば利益が吹っ飛んでしまうリスクを孕んでいる点に注意が必要です。
オプション取引って儲かるの?
オプション取引で儲けることは可能です。
プットの買いやコールの売りを使えば、相場の下落時でも利益を上げることができます。また、オプションの買いであれば、高いレバレッジが効くので少額でも多額の利益を得ることも期待できます。
相場の停滞期であれば、オプションを売ることでプレミアムをもらえます。
現物株取引では、基本的に上昇局面の利益しか得られません。
しかし、オプション取引であれば、様々な局面で利益を追求できるため、儲けるチャンスは多いと言えるでしょう。
オプション取引の取扱業者
日経225オプション・ミニオプションの取扱業者
日経225を原資産としたオプションには、日経225オプションと日経225ミニオプションがあります。
違いをわかりやすく表にまとめました。
日経225ミニオプション | 日経225オプション | |
---|---|---|
取引単位 | オプション価格×100倍 | オプション価格×1,000倍 |
SQ日 | 各週の金曜日 | 各月の第2金曜日 |
限月 | 通常限月及び週次限月 | 通常限月 |
取引最終日 | SQ日の前営業日に終了する取引日 | SQ日の前営業日に終了する取引日 |
最終決済 | SQ値による差金決済 | SQ値による差金決済 |
現在、日経225オプションを取り扱っている証券会社は以下の通りです。
証券会社 | 手数料 | 日経225ミニ | SQ決済の手数料 |
---|---|---|---|
マネックス証券 | 0.198% | ○ | 無料 |
立花証券 | 0.11% | × | 必要 |
SBI証券 | 0.22% | ○ | 必要 |
楽天証券 | 0.198% | ○ | 必要 |
auカブコム証券 | 0.22% | ○ | 必要 |
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かぶオプの取扱業者(日本個別株)
今現在かぶオプを取り扱っている証券会社は以下の3社のみです。
- SBI証券
- 光世証券
- IB証券
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
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米国株オプションの取扱業者
日本で米国株オプション取引の取り扱いがある証券会社は以下の3社のみです。
- ウィブル証券
- サクソバンク証券
- IB証券
証券会社名 | 特徴 | 公式HP |
---|---|---|
ウィブル証券 |
| ウィブル証券公式 |
サクソバンク証券 |
| サクソバンク証券公式 |
IB証券 |
| IB証券公式 |
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
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オプション取引にかかる税金
オプション取引によって得た所得は「雑所得」として申告分離課税の対象となり所得税・住民税が課されます。
税率は一律20.315%です。
オプション取引には特定口座がないため、利益が出た場合は基本的に確定申告をする必要があります。
「給与所得者の場合、20万円以下の利益であれば確定申告が不要」など例外があるので詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
オプション取引をして一定以上の利益が出たら、原則税金を支払う必要があります。オプション取引には特定口座がないため株式投資をするとき以上に税金についての知識を身に着けておく必要があります。そこで今回は、「オプション取引にかかる税率や確[…]
また、損益通算や繰越控除といった損失発生時に税金を少なくする方法もあるので上手く活用することが大切です。
オプション取引の始め方
オプション取引は、証券会社でオプション取引口座を開設することで始めることができます。
まずは、オプション取引をしたい金融商品を決めましょう。
- 日経225オプション
- 日本株
- 米国株
取引したい金融商品が決まったら、そのオプションの取扱がある証券会社のHPに飛んでまずは総合取引口座を開設しましょう。
オプション口座を開設するためには、まずは総合取引口座を開設する必要があります。
また、口座開設には審査があり、一定の金融資産と一定の投資経験が必要となりますので注意してください。
特にオプション口座を開設する際の審査は少し厳しめになります。
感覚的には金融資産500万円以上、信用取引の経験が数年あれば通ります。しかし、金融資産がなく現物株の取引経験のみの場合は審査に通らないことが多いです。
まとめ
今回はオプション取引についてできるだけわかりやすく解説しました。
オプション取引は、レバレッジやリスクヘッジにも使えるので是非覚えてみてください。組み合わせ次第では多種多様な戦略を立てることもできる魅力的な投資方法です。
先物取引や信用取引にくらべて知名度は劣りますが、近年取引されている方も増えてきているので活用していただければ嬉しいです。